最初に立場を明かしておくと、この記事を書いているのは Leconee の開発者本人です。中立なメディアの比較記事ではありません。その代わり、数字はすべて各社の公式ページで確認できる公表値(2026年7月時点)だけを使い、計算の過程を全部見せます。そして STORES予約のほうが向いているケースも、そのまま書きます。読み終わったら、ご自身の教室の数字を当てはめて検算してみてください。
結論を先に言います。月謝(定期課金)を使う前提なら、月額は STORES予約スモールが9,790円、Leconee Pro が3,980円で、2倍以上の差があります。一方で決済手数料の「率」は STORES予約のほうが低く、回数券は STORES予約にしかありません。分かれ目は「オンライン決済の月額規模」と「回数券の要否」です。以下で順番に見ていきます。
STORES予約はどんなサービスか
STORES予約は、STORES株式会社が運営する予約システムです。ネットショップやレジ、決済端末まで揃う STORES ブランドの一角で、教室・サロン・スクールなど幅広い業態に対応し、導入実績・知名度ともに十分な、いわば王道の選択肢です。予約システムを探し始めた人がまず候補に挙げるサービスで、実際よくできています。
料金プランは3段階です(税込・年間契約時。月契約や複数月契約では高くなり、例えばスモールは複数月契約だと12,980円です)。
| プラン | 月額(税込・年間契約時) | 月謝・回数券 | 備考 |
|---|---|---|---|
| フリー | 0円 | 使えない | 予約は月50件まで |
| スモール | 9,790円 | 使える | 講師1名規模 |
| チーム | 19,690円 | 使える | スタッフ3名まで |
Leconee の料金は「月額を抑えて手数料で払う」型
Leconee の料金は月額と決済手数料の組み合わせです。手数料の内訳を全部書きます。オンラインのカード決済には、プラットフォーム手数料(Free 5%・Pro 3%・Studio 2%、いずれも税抜なので消費税を足すと5.5%・3.3%・2.2%)と、Stripe のカード決済手数料3.6%+消費税(実効3.96%)がかかります。合計すると Free 9.46%・Pro 7.26%・Studio 6.16% が売上から引かれる実効率です。
月額は Free 0円・Pro 3,980円・Studio 9,800円(税込)。月謝(サブスク)と現地払いは Pro 以上で使えます。そして現地払い(現金・振込)はプラットフォーム手数料も決済手数料も0円です。初期費用と解約金はどちらのサービスにもありません。
なお STORES予約の決済手数料は4.9%+99円/件で、率だけ見れば Leconee より低い。ここは正直に認めます。だから比較は「月額+手数料の合計」でやる必要があります。
実額で試算する(単価5,000円・オンライン決済のみの場合)
月謝を使う前提で、単価5,000円のレッスンをオンライン決済で受け取る場合の総コスト(月額+決済手数料)を試算します。STORES予約はスモール(月謝が使える最安プラン)、Leconee は Pro です。件数は決済額÷5,000円で計算し、STORES予約の99円/件もきちんと乗せています。
| オンライン決済額/月 | STORES予約 スモール | Leconee Pro | 差額 |
|---|---|---|---|
| 3万円(6件) | 11,854円 | 6,158円 | Leconee が▲5,696円 |
| 5万円(10件) | 13,230円 | 7,610円 | Leconee が▲5,620円 |
| 10万円(20件) | 16,670円 | 11,240円 | Leconee が▲5,430円 |
| 20万円(40件) | 23,550円 | 18,500円 | Leconee が▲5,050円 |
損益分岐はどこにあるか(計算式つき)
決済額が増えるほど手数料率の差が効いてきて、いつか STORES予約が逆転します。分岐点は「月額の差 5,810円 ÷ 1件あたりの手数料差」で計算できます。1件あたりの手数料差は、単価×(7.26%−4.9%)−99円です。
単価10,000円なら1件あたりの差は137円なので、5,810÷137≒42件。つまりオンライン決済が月42万円を超えるあたりから STORES予約スモールのほうが総額で安くなります。単価5,000円だと1件あたりの差は19円まで縮むので、分岐点は月150万円前後。個人〜小規模教室の現実的なレンジでは、月謝運用の総コストは Leconee Pro が下回るケースがほとんどです。逆に、単価が高くオンライン決済額も大きい教室は STORES予約が有利になります。ご自身の単価で一度計算してみてください。
もうひとつ大事なのが現地払いです。STORES予約で現金や振込の月謝を扱う場合、回収と消込はシステムの外で自分でやることになります(対面決済1.98%〜という数字がありますが、あれは STORES決済端末という別サービスの話です)。Leconee は現地払いを予約と紐づけて受領記録まで管理でき、手数料は0円。月謝を現金で受け取っている教室が「管理だけ整えたい」なら、月額3,980円だけで完結します。
無料プラン同士の比較も置いておく
月謝を使わず、まず単発の予約受付から始める場合は無料プラン同士の比較になります。STORES予約フリーは月額0円・決済手数料4.9%+99円ですが、予約は月50件までで、月謝・回数券は使えません。Leconee Free は月額0円・実効9.46%で、予約件数の制限はありません。
手数料率で選ぶなら STORES予約フリー、件数制限なしと月謝プランへの上がりやすさ(3,980円)で選ぶなら Leconee Free です。どちらの無料プランで始めるにしても、本当の比較ポイントは「月謝を使いたくなった時にいくら払うことになるか」で、その差が本文で見てきた月5,810円です。無料プランは入口であって、住む場所は有料プランの価格で決まります。
機能の違い:回数券はSTORES予約、承認制とLINE設置はLeconee
STORES予約が明確に勝っている機能は回数券です。振替や都度参加の文化があるヨガ・ピアノ教室では回数券が月謝と並ぶ必須機能のことも多く、現時点の Leconee にはありません。開発者として理由も書いておくと、月謝(サブスク)の設計を先に磨く判断をしたためで、回数券はご要望の集まり方を見て決めます。回数券が必須の教室に現時点の Leconee はおすすめしません。
逆に Leconee にあって STORES予約の同価格帯にないものは、予約の承認制(申込を見てから承認・拒否・日時変更提案を選べて、カード決済は承認した瞬間に実行される)、LINE公式アカウントへの予約リッチメニューのワンクリック自動設置、現地払いの受領記録です。フリープランの予約件数制限(STORES予約は月50件)も Leconee にはありません。
どちらを選ぶべきか
判断基準を並べます。自分の教室がどちらに多く当てはまるかで選んでください。
- STORES予約が向いている: 回数券が必須/オンライン決済が月40万円を超える規模(単価1万円の場合)/STORESのレジ・決済端末と揃えたい/実績あるブランドの安心感を重視する
- Leconee が向いている: 月謝を自動化したいが月1万円のシステム料は重い/月謝の一部または全部が現金・振込/予約を承認してから受けたい/LINE経由の予約導線を作りたい/まず無料で予約受付から始めたい
よくある質問
Q. 乗り換えの場合、受講生への影響は? A. どの予約システム間でも、受講生には新しい予約ページへの再登録をお願いすることになります。月謝(定期課金)を移す場合は旧システム側の解約と新システム側の加入タイミングを月の切り替わりに揃えるのが安全です。
Q. 両方を無料で試せる? A. はい。STORES予約はフリープラン、Leconee は Free プランがあり、どちらも予約受付までは無料で確かめられます。月謝機能は両方とも有料プランが必要です。
Q. 契約の縛りは? A. Leconee は月単位で、Pro/Studio はいつでも解約できます(期末解約・違約金なし)。STORES予約の9,790円は年間契約時の価格なので、短期で試す場合は複数月契約の12,980円で計算してください。
Q. 売上の入金はいつ? A. Leconee は確定した売上が7日後から引き出し可能になり、指定口座への引き出しを手動でリクエストする方式です(Stripe 経由)。STORES予約の入金サイクルはここで不正確な数字を書きたくないので、公式ページで確認してください。
Q. この記事の数字はいつ時点? A. 2026年7月時点の各社公式ページの公表値です。料金は改定されるものなので、契約前に必ず公式ページで最新の数字を確認してください。下に出典を置いています。
参照した情報源
Leconee 開発者
予約・決済プラットフォーム Leconee をひとりで開発・運営しています。 教室運営の実務とツールの中身の両方を知る立場から、実際の数字と実装に基づいて書いています。 Leconee に関する記述はポジショントークになり得るので、他社サービスの数字は必ず一次情報へのリンクを添えます。